なぜ、安倍さんは若者から人気があったのか?
なんで、もっと早い段階で書かないかな~、、、
自分の小心ぶりを露呈してしまうようで、お恥ずかしい限り。。。
自分を含めて、「コクソウ」を機に政治を考える機会になったという人は多いと思う。
特に、若者にとっては。
それはきっと”彼”が、日本国民にとって一番身近な政治家だったから。
これが、その辺の国会議員だったらここまで意識することはなかっただろうね。
選挙演説中の政治家を射殺。もうこれは、立派なテロ行為。
多くの人にとって、怒りとか悲しみよりも、「こういうことが起こる国なんだな」というショックを感じたはず。
このまま素人による政治論議を展開してもいいかもだけど、せっかくアニメブログをしているので、、、
両作とも、ノイタミナ枠アニメ。
放送から時間が経っても、両方ともそれなりに”残っている”。
深夜帯に限られるが、こんな風に政治色の強いアニメは定期的に制作される。
上の『残響のテロル』も、下の『東のエデン』も、若者とテロ行為を描いた作品。(前者は「壊す」、後者は「守る」の違いはあるが)
現実世界はと言うと、21世紀に国内で起こったテロ事件の実行犯は、いずれも成人。
周知のとおり、今回の元首相暗殺の実行犯も成人。
母数が少なく、これだけの情報で「日本の若者がテロを起こすことはない!」と断言することはできないが、「作りもの」でしか起こり得ないというのが全体の認識だと思う。
とか言って、これを出してすぐ若者による無差別テロとか起きないことを願います。
今回は、現在の若者(特に、Z世代)と政治という文脈で考えてみようと思う。
「若者の政治離れ」は、今に始まったことじゃない。
「若者の政治離れが深刻になっている」的なことは、ワイドショーや書籍で散々目にする。
だけど、そんなことは20年近く前から言われてきたことで、現在27歳である自分は10年以上当事者として「今の若い子は選挙も行かんのよね」と非難の眼差しを向けられてきた気がする。
平成8年に4割を切ってから、多少の回復はあるが、若年層の投票率は一定して低い。
平成8年に急下落しているように見えるけど、その理由について詳しく調べるつもりはない。
ここでは、「若者の政治離れは今に始まったことじゃない」ことが伝わればOK。
ちなみに、最新の「若者」であるZ世代の選挙に対する考えはこんな感じ。
2022年5月に株式会社SHIBUYA109エンタテイメントが実施した「Z世代の政治に関する意識調査」では、投票したいと考えている割合は7割以上を占める。
ここ数回の衆院選の投票率の平均が4割程度なので、「いまの若者(Z世代)は、特に政治に興味がない」ということは言えない。
Z世代が信頼するのは、ネットの反応
安倍元首相の国葬について、若者が最も賛成する割合が高い。
これは、若者とそれ以外で情報収集の順序が違うからだろうと推察。
こちらは、Z世代が頼りにしている情報メディア。
「日頃から頼りにしている」順番で言うと、「ニュース・報道番組」「ポータルニュース」「一般紙」「NHK」「民法」。
これだけ見ると、上の世代とそう違いがないように感じる。
だが実際、Z世代が政治に触れる順番は以下の通り。
- SNS
- ニュース
- (新聞)
- (テレビ)
テレビで時事情報を取り入れる上の世代と違い、若い世代はTwitterなどのタイムラインがファーストコンタクト。
実際に、Z世代を対象に行ったアンケートでも、半数近くが「テレビやネット、SNSなどで流れてくる情報を見る程度」と回答。
SNSが情報収集のフロントだとすると、若者に支持されるインフルエンサーの言動がかなり重要になってくると考えるのは自然じゃないか?
例を挙げるなら、ひろゆき。
スマートフォンアプリ「Simeji」が発表した「Z世代が選ぶ!!上司にしたい有名人TOP10」では、7位にも選ばれるなど若者から指示される2ch.創設者。
政治的なコメントは多く、政治家やコメンテーターとの論争が分刻みで展開されることもしばしば。
安倍元首相の国葬について、ひろゆきはTwitterでこんな風に発信。
ひろゆきらしい発言だが、これを「消極的賛成」と受け取るフォロワーは結構いると想像。
このひろゆきのツイートが「若者の国葬賛成の世論形成にどれだけ影響を与えたか」を測ることはできないが、何らかの影響を与えたと考えても良いだろう。
先日、はてな匿名ダイアリーで気になる発信を目にした。
若者の政治思想は、「ザイオンス効果」という主旨のもの。
つまり、目に触れる機会が多い政治家やコメンテーターを支持する傾向にあると言うもので、この考えに割と納得している。
これだけを根拠に、「若者にとって、安倍元首相は最も目に触れる機会の多い政治家→自民党支持が多い→いっぱい見てきた安倍さんが亡くなったから国葬にも賛成」という結論に至るのは乱暴だと思うが、さっき挙げたひろゆきは国葬について複数回ツイートしている。
内容は、「一定の成果を納めた人なんだから、それなりの弔いの形がある」「もう決まったことなんだからさっさとやろう」的なもの。
全肯定ではないにしろ、若者の賛成世論を醸成する効果はあったと思う。
普段目にしないテレビや新聞の中の政治家やコメンテーターよりも、SNSやYouTubeでいつも見ているタレントやインフルエンサーの意見に影響を受ける。
いいね至上主義
仮に、政府や国に不満を持っていてもネットで行動完結するというのは、ネットが当たり前の時代に生まれた世代の心理だと思う。
これは政治に限った話ではないが、SNSが生活の中心の若者は「いいね至上主義」。
「いいねの数=自分の価値」と本気で考える若者は、大人が思ってるより多い。
本当はそう思っていなくても、バズりそうであれば、右翼にもなるし左翼にもなる。
つまり、今の若者は政治に興味がないわけではなく、固定した政治思想がないのだ。
若者の本音「投票はコスパ悪い」
今のシステムでは、国民が政治に参加する機会は選挙ぐらい。
休日返上でデモに繰り出す人も中にはいるが、一部に留まる。
「自分の意見がない+自分個人に対するリアクションがない」投票は、Z世代にとって「コスパが悪い」ものでしかない。
そんな若者に向かって、「一票で世の中を変えよう」と言っても刺さるわけがない。
それよりも、「発信力をつけて世の中を変えよう」のほうが、若者による政治的な議論の機会が増える。
「若者の政治離れが深刻だ」と現状を憂うのなら、彼らが飛びつくメリットを提示しないといけないんだろうなと思う。