無職と1クールアニメ

「明日休みならアニメみよう」をコンセプトに1クール完結アニメを紹介。ネタバレはありません。

「芸人×声優」もっと増えたら、日本のエンタメはもっと面白くなると思う

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これを初めて見た時、目を見開いた。

確かに粗削りな部分はあるが、芸人と声優が手を組むとこんなにオモロイんだと衝撃を受けた。

 

自分は、アニメもそこそこ、お笑いもそこそこ好き。

どちらも決して「ガチ」「マニア」ではない。

まあ、「年間300本アニメの視聴」だけ聞くと、かなりアニオタなイメージを持たれるかもしれないが。

決して、アニオタではない自負がある(「自負」の使い方、あってる?)。

興味があるひとは、こちらの記事を読んでいただきたい。

shortanime.hatenablog.jp

芸人×声優

エンタメ業界をリードしているのは、お笑いとアニメだと常々考えている。

その2大コンテンツを支えるのが、芸人と声優。

2つのスターが掛け合わさると、でっかいスターが最強のエンタメが出来上がると考えのは安直だろうか?

いやいや、あながち間違いではないような気がする。

 

今回は、「芸人×声優」のエンタメをテーマに、テレビ以前とテレビ以後に分けて見てみようと思う。

テレビ型コンテンツ

近年、若者をはじめとしたテレビ離れが進んでいる。

かく言う自分も、テレビのない生活を7年続けている。

だが、未だに人気のテレビ番組はニュースになるし、話題についていけないことも時々ある。

ネタ番組やテレビアニメなど、資金力がないと作れないコンテンツは存在する。

だが最近は、NetflixやAbemaなどのIT企業が「金のかかるコンテンツ」を作ることもある。

そこで今回は、テレビ局を持っているかどうかではなく、ある程度のリソースで作られるコンテンツを「テレビ型コンテンツ」と呼ぶことにする。

「テレビ型コンテンツ」では、芸人と声優は以下の形でコラボが実現している。

  • ゲスト声優
  • 融合ネタ
  • フリートーク番組

ゲスト声優

芸人がテレビアニメや劇場版アニメで声を務めることはわりと多い。

芸人を起用する目的は、お笑い好きに見てもらうため。

特に、ドラえもんクレヨンしんちゃんなどの「定期公開モノ」には、芸人が起用されることが多い。

声を聴くと、「あの芸人だ!」と明らかに分かるケースも少なくない。

だが、スポット的な視聴者を増やすのが目的なので、声優としての質はあまり問わないのが通例。

 

しかし、芸人の起用が作品のクオリティを押し上げるケースも中にはある。

印象的なキャラデザと数々の仕掛けで話題となった『オッドタクシー』。

お笑いコンビ、警官、女将、大学生など、主要キャラに芸人が多数起用される珍しい例。

「作品の大部分を芸人の声に委ねる」のには、理由があると考えている。

一言でいうなら、ブラックユーモアのため。

チラ見せ逃亡して悪いが、このことは近いうちにちゃんと書きたいなと思っているので、詳しくはその機会に読んでいただきたい。

融合ネタ

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冒頭にも挙げた、芸人のネタに声優がアテレコをする企画。

「あの木村昴様をジョイマンごときのために声を使わせるなんて!!!」と感じるアニメ好きもいそう。

実際、YouTubeのコメント欄にはそうした意見も見られる。

これは、豪華なスタジオとタレントを揃えられる「テレビ型コンテンツ」らしい一例。

フリートーク番組

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テレビやラジオなど、声優と芸人が共演している場面は結構ある。

人気なものを挙げると、テレビ朝日『まんが未知』。

漫画アニメ好きのハライチ岩井とお笑い好きの花澤香菜がMCを務めるバラエティ番組。

ただアニメや漫画について話すだけだが、アニメ好き・お笑い好きの両方が楽しめるコンテンツとなっている。

スマホ型コンテンツ

今は、スマホでエンタメを楽しむ時代となった。

代表的なのが、YouTube

それまでの「テレビ型コンテンツ」では、事務所やタレント力がものを言っていたが、「スマホ型コンテンツ」では、自らコンテンツを作り出せるかがカギになっている。

声優、芸人ともに、主戦場が変わった新境地でもしっかりと順応している。

あちこちデータ

芸人に比べて数では劣る声優だが、それはアニメ業界のほうが「テレビ型コンテンツ」が根強く残るから。

自分たちで完結するコンテンツ作りに慣れている芸人は、わざわざテレビ的な稼ぎ方をする必要がない。

その証拠に、チャンネル登録者数で上位につける芸人の多くは、事務所から独立してフリーで稼いでいる。

 

「テレビ型コンテンツ」では、お金をかけて、豪華なスタジオや幅広い出演者を用意する。

その一方で、事務所同士の思惑、番組主旨との兼ね合いなどの制約も多い。

しかし、YouTubeなどでタレント自身が発信メディアを持つようになり、両者のコラボはかなり自由になった。

典型的な例が、2人のイシダアキラによる朗読劇。

アニメ!アニメ!

「イシダアキラ」と聞いて、誰を想像するだろうか?

アニメ好きであれば、左の声優・石田彰を、お笑い好きであれば、右のNON STYLE石田明を思い浮かべるだろう。

名前が同じであるという、非常に珍しいきっかけで始まったこの企画。

大阪で行われた公演も、その後の物販の売れ行きも好例だったよう。

声という共通の武器を使って、新しいコンテンツを作り上げる。

他業界との交流が活発になり、こうした新しいコラボはますます増えていくことが予想できる。というか、してほしい!

「芸人×声優」の未来に期待

いまはYouTubeが隆盛を誇っているが、数年経てば主戦場は変わる。

だが、日本のエンタメをリードするのはお笑いとアニメであることは変わらない。

それは、50年近く続いた「テレビ型コンテンツ」を見ても、現在進行形で拡大する「スマホ型コンテンツ」を見ても明らか。

旧来の枠組みがなくなるにつれて、「餅は餅屋」という概念も薄れ、「芸人×声優」という形も多様化していく。

と同時に、これまで何となく相いれなかった「お笑い好き」「アニメ好き」が融合していくことになればいいのだけど、、、

「この声優さんと、芸人なんかを混ぜやがって!」みたいな、前時代的なコメントが消えることを願います。