冷蔵庫のスイーツを死守する最も平和的で実践的な方法を編み出した。
最近、あるスイーツにハマっている。
ゼロカロリーなのに、ちゃんと甘くて飽きがこない健康に配慮した最強スイーツ。
ぶどう以外に、みかんとリンゴ味がある。
20代後半に差し掛かり、日々「アラサー」を意識するように。
夏頃は続いていた宅トレもいつの間にかご無沙汰に。
着実に下腹が成長しているように感じる。
そんな中でも、罪悪感なく楽しめるご褒美スイーツ。
そんな日常の楽しみが、ある日突然奪われた。
同居人・Kによって。
同棲を初めて約1年。
小さな言い合いはあったが、これまで平和に仲良く暮らしてきた。
少なくとも無断で相手のスイーツに手を出すなんてことは一度もなかった。
これが俗に言う「1年の壁」というやつか(正しい用例かどうかは、定かではない)。
距離が近くにつれて、失われてるものがあるのだと痛感した。
そして、考える。
ここでどう動くか、を。
もちろん、口頭で相手を糾弾することもできる。
「どうして人のものを勝手に食べるのか」「これは、自分のご褒美なのだ」等々、どう言ってもこちらに正義がある。
だが、相手を言い負かしても得られるのは、瞬間的な快楽だけ。
僕たちは、自立した大人同士。
相手と2人の日常に配慮したやり方はないだろうか?
まず、思いついたのがこれ。
そうすれば、食べられても食べられる前に戻れば良い。
相手も食べられるし、自分も食べられる。
1つで2度おいしい。
最高な解決策に思える。
しかし、肝心のタイムリープ能力がない。
くまなく調べたが、体のどこにも数字の刻印は見当たらない。
却下。
続いて、考えたのがこれ。
まあ、最もポピュラーで実利的な解決策
....に思える。
しかし、貼られた方はどう感じるだろう?
昔、実家で暮らしていたとき2つ下の弟に同じことをされたことがある。
たった1度、間違えて彼のプリンを食べてしまったことが原因で。
しばらく経って、警告文付きのプリンを見た時、とても寂しかった。
「当てつけか!」という怒りよりも、たった1度のミスを大罪のように言われているようでショックだった。
確かに、人様のプリンに手を出したことは事実。
だが、そんなさらし首のように扱わなくても良いではないか、たった一度のミスではないか、と思った。
そんな”被害者”経験があるので、貼り紙による防止策はとりたくない。
自分の名前を書くのも、「これは俺のだ、お前は食べるな」と伝えている点では同じ。
却下。
何か良い手はないか、、、
ご褒美を求め店内を歩いていた時、あるものが目に映った。
「これだ!」
確かに、例の囁きが聞こえてきた。
横幅、高さ、奥行き、ほぼ全てが同じ....に映る。
そして、実際に並べてみる。
この「ほぼ兄妹」を使えば、平和的に且つ実利的にことを運ぶことができる!
そう確信した。
やることは簡単。
ゼリーのラベルと心太のラベルを差し替えるだけ。
なお、彼女が心太嫌いであることは事前にチェック済み。
名付けて、
「ゼリーだと思って開けたら、嫌いな心太だった作戦」!
用意するのは、セロテープのみ。
偽装手順
- それぞれのラベルをはがす
- それぞれのラベルにテープを貼る
- ラベルを差し替える
以上!
完成したのが、こちら。
先ほどのツーショットとほとんど変わらない。
冷蔵庫に入った状態を見ても、付け入るスキがない。
ルパン3世のような、完璧な変装!
これほど、手軽で実践的な方法が他にあるだろうか?
このやり方の素晴らしい点は、相手に思いとどまらせる機会を与えられる点だ。
仮に、ゼリーのラベルを剥がしたとする。
出てくるのは心太。
それを見た時に考えることは、こうだ。
- どうして心太があるのだろうか
- 彼が偽装したのかな
- そもそも、彼のスイーツを勝手に食べようとしていた自分はどうかしてる!
相手に自ら反省する機会を与える。
これこそが、自分と相手、そして世界(家庭)が平和にやっていける方法なのではないだろうか。