「今年の漢字」の終焉!これからは「覇権アニメ」で振り返ろう
年末年始は、風物詩なるもので溢れかえる。
結構どれも意味がないものばかりで、中でも強く疑問に感じているのが「今年の漢字」。
偉いお坊さんが、世間から応募した漢字をドデカイ筆で書くイベント。
そもそも、「色々あった一年を漢字一文字で表す」って無理がある。
去年は、「金」。
増税とか、東京オリンピックとか、北朝鮮不安とか、を統合したらしいけど、それ以外の多くの出来事はどこへやら....。
365日を振り返るなら、少なくとも365字は必要だと思う。
むしろ、毎日坊さんが漢字を書く方が、主催の「漢字検定協会」の意図には沿うのではないだろうか。
お坊さんのパフォーマンスを生で見ようと、より多くの観光客が清水寺に来てくれそうだし。
こんなことを言うと、「年に一回だからありがたいんだ」「形式が大切なんだ」とか言う人も出てきそうなので。
妥協案として、「今年の四字熟語」はどうだろうか?
365文字は、108つの除夜の鐘以上に聞いていられないので4文字!
存在していないものになっても構わないので、象徴的な漢字4字を組み合わせる。
そうすれば、「災」が20年の間に2回選出されることもないだろう(2004年と2018年)。
そもそも、「今年は災な一年でした」ってまとめ方どうよ?
生まれてきた人、進学した人、結婚した人たち、気分下がるで。
仮に四字熟語であれば、「災」が入っていても他の3字次第で全体の印象は変わる。
一旦は、四字熟語で今年を振り返るという結論に至った。
だが、漢字でまとめるという制約から解放されても良いのではないのでは?と思いついた。
漢検が嫌いなのではない。
母親の影響で、中学生時代にハマって準二級まで取得した。
履歴書に書くか迷う程度の肩書だが、幼少期の成功体験を作れたことには感謝している。
だが、日本語は漢字以外にも、ひらがな・カタカナ・アルファベットだってある。
使えるものはふんだんに使って、その年を振り返っても罰は当たらないのではないか。
いや、そんな時だからこそ日本人の美徳である「何でも取り込んじゃえ指向」を振るう時ではないか。
アニメで今年を振り返る?
とは言え、妙案はすぐには降りてこない。
そして、ここまでアニメブログらしからぬ気に食わない社会時事についてただ文句を書き殴っている。
誰も気にしないと思うが、アニメに特化して書くことにそれなりの誇りを持っている。
だが、良いアイディアは出てこない。
まずは、その年に起こったことをどうこから引っ張ってくるか。
言い換えるなら、何を並べればその年だと特定できるか。
これには、良いアイディアがある。
Googleの検索キーワードだ。
いまや、現代人が最もよくする行動「ググる」。
「ググることは、呼吸することと同じ」と表現するぐらい、日常的な行動。
その年に最も検索されたキーワードをその年を代表する事象としても、問題ないのではないだろうか。
だが、1つに限定すると、「今年の漢字」の二の舞を踏む。
なので、上位4つを採用することにしよう。
ただ人気キーワードを並べても個性がないので、各クールの覇権アニメを並べてみよう。
覇権アニメとは、各クール(4半期)に最も売れたアニメ作品。
年 | 検索キーワード | 冬 | 春 | 夏 | 秋 |
2017 |
台風 |
けものフレンズ | エロマンガ先生 | プリンセス・プリンシパル | 宝石の国 |
2018 |
ワールド カップ オリンピック 台風 山口 達也 |
ゆるキャン△ | ウマ娘プリティーダービー | はたらく細胞 | ゾンビランドサガ |
2019 |
令和 あなたの番です |
かぐや様は告らせたい | 鬼滅の刃 | まちカドまぞく | グランブルーファンタジー・ジ・アニメーション2期 |
2020 |
大統領選挙 緊急事態宣言 |
マギアレコード魔法少女まどか☆マギカ外伝 | プリンセスコネクト!Re:Dive | やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完 | 呪術廻戦 |
2021 |
東京 2020 オリンピック 東京リベンジャーズ モンスターハンターライズ |
ウマ娘プリティーダービー Season2 | オッドタクシー | ラブライブ!スーパースター!! | 鬼滅の刃 無限列車編 |
直近5年分を並べて、問題点に気づいた。
作品を知らない人にとっては、その年を振り返る材料にはならないこと。
『鬼滅の刃』ぐらい社会現象になった作品ならいざ知らず、第2期とか言われても「そもそも1期を見てねえし」と批判殺到することは必至。
これでは、「今年の漢字」に取って代わることができない。
どうすれば、アニメを見ない人に寄り添えるか
どうすれば、その作品を見たことがない人でもその年に起こったこととリンクさせることができるか。
ここで、ヒラメキの神の囁きが聞こえてくる。
「キャッチコピーは、どうじゃろか?」
自分の神様イメージはさておき、これは何となく良い感じに思える。
キャッチコピーとは、作品のコンセプトやテーマをまとめた文のこと。
『もののけ姫』の「生きろ」、『千と千尋の神隠し』の「トンネルのむこうは、不思議の町でした。」などが有名どころ。
キャッチコピーであれば、作品を見たことなくても内容は分かるし、その年の事象とリンクする材料になりそう。
ものは試しだ。まずは、直近5年分。
年 | 検索キーワード | 冬 | 春 | 夏 | 秋 |
2017 |
台風 |
あなたは、けものがお好きですか?! | ライトノベル作家の兄とイラストレーターの妹が織り成す業界ドタバタコメディ | 嘘つきはスパイの始まり | 遠い未来、僕らは「宝石」になった。 |
2018 |
ワールド カップ オリンピック 台風 山口 達也 |
この火、私たちの火だよね。 | 負けられない想いがある | 細胞の数だけ仕事(ドラマ)がある!! | 私たち、生きたい! |
2019 | 台風19号
令和 あなたの番です |
恋愛は告白した(ルビ:好きになった)方が負けなのである。 | 日本一慈(やさ)しい鬼退治 | 魔法少女に今日も惨敗!! | 君と紡ぐ、空の物語 |
2020 |
大統領選挙 緊急事態宣言 |
魔法よ、とどけ。 | もう一度、キミとつながる物語 | ――青春とは嘘であり、悪である ”ひねくれぼっち”の主人公が繰り広げる青春ラブコメディ | 「少年は戦う───「正しい死」を求めて |
2021 |
オリンピック 東京リベンジャーズ モンスターハンターライズ |
負けられない想いがある(?) | この街は、何かが違う気がする | 私を叶える物語 | その刃で、悪夢を断ち斬れ |
結構良い感じな気がする。
例えば、2018年。
火→オリンピック
負けられない→ワールドカップ
生きたい→台風
完全なる後付けだが、検索されたワードと売れたアニメのワードが符号しているように思える。
ちなみに、11月23日時点の2022年はこんな感じ。
年 | 検索キーワード | 冬 | 春 | 夏 | 秋 |
2022 |
台風気象情報 |
(こっからはド派手に行くぜ) |
ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会season2 (あなたと叶える物語) |
ー | ー |
検索キーワードに「台風」が2つランクインする。
ワールドカップが盛り上がるにつれて、サッカー関連のキーワードがランクインすると予想される。
今後の「今年の漢字」について
今回は、思い付きで「覇権アニメのキャッチコピー」を「今年の漢字」の代替案として提案した。
しかし、覇権アニメの基準は、円盤(DVDやBD)の売上で決まる。
サブスク時代にわざわざ円盤を買うコアなファンがついている作品が、覇権アニメにある傾向がある。
なので、大手サブスクサービスの視聴数やツイート数などを加味して、各クールの代表作品を選んでも良いかもしれない。
と、こんな弱小ブログで提案したところで、実現されることがないことは分かっている。
なにより、やはりアニメはサブカル。
日本人のどこかに「アニメごときでその一年を総括したくない」というメンタリティーがありそうだ。
その辺を考えると、「坊さんによる書き納め」で今年を振り返ることになりそうだ。