一気見するなら1クールアニメ!全105作品を紹介!
1クールアニメ全105作品を紹介!
記事後半で ランキング・個人的ジャンル別ベスト3もあるので、アニメ選びの参考にしてくださいね(^^♪
ジャンル別
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個人的・ジャンル別TOP3!
SF/ファンタジー
第3位 Angel Beats!!
サブスク名 |
配信状況 (2022年9月22日時点) |
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第2位 少女終末旅行
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第1位 ヴァイオレット・エヴァーガーデン
アクション/バトル
第3位 デカダンス
サブスク名 |
配信状況 (2022年9月22日時点) |
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〇 | 31日 | |
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第2位 ドロヘドロ
第1位 幼女戦記
サブスク名 |
配信状況 (2022年9月22日時点) |
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〇 | 31日 | |
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コメディ/ギャグ
第3位 パリピ孔明
第2位 あそびあそばせ
第1位 波よ聞いてくれ
サブスク名 |
配信状況 (2022年9月22日時点) |
無料期間 |
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〇 | 31日 | |
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〇 | 1カ月 |
ドラマ/青春
第3位 映像研には手を出すな!
サブスク名 |
配信状況 (2022年9月22日時点) |
無料期間 |
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〇 | 31日 | |
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〇 | 1カ月 |
第2位 かげきしょうじょ!!
第1位 宇宙よりも遠い場所
サブスク名 |
配信状況 (2022年9月22日時点) |
無料期間 |
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〇 | 31日 | |
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恋愛/ラブコメ
第3位 安達としまむら
サブスク名 |
配信状況 (2022年9月22日時点) |
無料期間 |
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〇 | 1カ月 |
第2位 荒ぶる季節の乙女どもよ。
サブスク名 |
配信状況 (2022年9月22日時点) |
無料期間 |
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〇 | 31日 | |
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〇 | 2週間 | |
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〇 | 1カ月 |
第1位 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。
サブスク名 |
配信状況 (2022年9月22日時点) |
無料期間 |
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〇 | 1カ月 |
日常/ほのぼの
第3位 亜人ちゃんは語りたい
第2位 人類は衰退しました
サブスク名 |
配信状況 (2022年9月22日時点) |
無料期間 |
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〇 | 31日 | |
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第2位 ばらかもん
サブスク名 |
配信状況 (2022年9月22日時点) |
無料期間 |
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第1位 四畳半神話大系
サブスク名 |
配信状況 (2022年9月22日時点) |
無料期間 |
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〇 | 31日 | |
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スポーツ/競技
第3位 ユーリ!!! on ICE
サブスク名 |
配信状況 (2022年9月22日時点) |
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第2位 ガールズ&パンツァー
サブスク名 |
配信状況 (2022年9月22日時点) |
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第1位 ピンポン
サブスク名 |
配信状況 (2022年9月22日時点) |
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ホラー/サスペンス/推理
第3位 東のエデン
サブスク名 |
配信状況 (2022年9月22日時点) |
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第2位 僕だけがいない街
サブスク名 |
配信状況 (2022年9月22日時点) |
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第1位 オッドタクシー
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配信状況 (2022年9月22日時点) |
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『すずめの戸締まり』から考える「ミミズと地震」
正月ぶりに母親と会った。
母親が住む実家では、先日の石川県で起きた地震の影響はさほどなかったよう。
揺れよりも地震を知らせるアラームに驚いたと興奮気味に語る母を見て、最近見た映画を思い出した。
『すずめの戸締まり』が日本を席巻したのはたぶん1年ほど前。今や日本を代表するクリエイターである新海誠の最新作ともあって、公開期間中はいろんな所で名前を聞いた。
世間が盛り上がれば盛り上がるほど、劇場に行きたくなくなる偏屈な自分。それでも、毎日耳にするタイトルからどんな作品なのかよく想像していたのを思い出す。
簡単に言えば、日本各地で起こる災害(地震)を未然に防ぐ物語。
この作品で一番印象に残ったのは、「ミミズ」というワードというか、概念。
「ミミズ」は、作中で地震を引き起こす化け物みたいなもの。普通の人間には見えず、主人公や閉ざ師と呼ばれる、地震を防ぐ能力を持つ人のみが見えるデッカいやつ。
「ミミズ」は冒頭1分ほどで登場した。概要はすぐに飲み込めた。それはきっと「地震を引き起こす生物=ナマズ」という常識(?)があって、「ミミズ」はナマズと似ているしきっとそれを指しているんだろうなと分かったからだ。
ただ、ミミズが地震を引き起こすという設定にちょっと納得がいかなかった。なぜなら、ミミズはナマズと違って非力で、とても大地を揺らすような潜在能力を持っているとは思えないからだ。
「いやいや、フィクションだし」「そんなこと言ったら、ナマズだって実際に地面を揺らすほど力ねえよ」このようなツッコミが同じく自分の頭から発せられる。
不毛だとは思いながらも、自分自身に反論してみる。
たとえフィクションだとしても、没入する納得感のある設定は必要だ、と。特に、ミミズという概念が登場するのは映画が始まってすぐ。自分と同じように、「ミミズ」に対する違和感を抱えたまま映画を見終えてしまった人はどれぐらいいただろうか。
これが新海誠の最新作に対するぼくの率直な感想。
「ミミズが地震を引き起こす」
この設定がいかに違和感を覚えるのか、をハッキリさせようと、ネットで色々と調べてみた。
まずは、ミミズと地震について。
https://smart-flash.jp/lifemoney/life/6989/1/
地震の予兆を知らせる動物をまとめたこちらのサイトでは、無数のミミズが震源とは反対方向に移動したと書かれている。1999年に台湾で起きた地震で報告された事象らしい。
他にも、地震が起きた地中から丸まったミミズが大量に発見されたという記述がけっこう見受けられる。
どうやら地震が起こる場所にミミズが集まるというのが定説らしいが、その定説からミミズが地震を引き起こすという設定に発展させるのはなんかスマートじゃないように感じる。
そう感じるのは、おそらくミミズを貧弱、生物の中で最も非力な存在であるという固定観念があるからだと思う。
ただ、この固定観念はこれまで自分が道端で見たミミズへの総合的な印象であって、実はミミズには一般的には知られていない凄まじい生態があるのかもしれない。
ということで、ミミズの隠された(あるか知らないが)生態について調べてみようと思う。
ミミズが持つ特筆した能力として、分身能力がある。
「ヤマトヒメミミズ」というミミズは、体を切断されても切断された両方とも再生する能力があるらしい。普通のミミズは体を切断されたら、頭のあるのみが再生し、尻尾の方は死んでしまうそう。しかし、「ヤマトヒメミミズ」という日本で発見されたミミズは両方とも再生できる能力があるとのこと。
これはとても分かりやすくてスーパーな能力。でも、これは地震とは関係のない能力だと思う。
他にミミズに特殊な能力はないかと調べてみると、「ダーウィン」という言葉がよく出てきた。
「ダーウィン」はあのチャールズ・ダーウィンで、人類で最も有名な生物学者は長年ミミズの研究をしていたそう。生涯最後の著者が『ミミズと土』だったり、「ミミズは歴史上最も重要な生物」と評するほどミミズを高く買っていたらしい。
ダーウィンが言うんだから凄いと結論づけるのは如何なものかと思い、ダーウィンがミミズのどの辺を高く評価していたのかを簡単にまとめてみる。
まず、ミミズは何をして普段過ごしているのか。彼らは土や枯れ葉を食べて、フンをして過ごしている。
「食べてクソする」当たり前じゃんとスルーしてしまいそうになるこの行動こそが、ダーウィンがミミズが重要な生物だと言ってた理由。
ミミズは毎日自分の体重の1/3以上の量を食べてフンを出すそう。ミミズの体重は軽すぎてピンと来ないので、人間で考えてみるとその異常さがよく分かる。
一般的な成人男性の体重が60㌔。その1/3は20㌔。毎日20㌔のモノを食べて、その分排泄する。20㌔前後の排泄物が毎日1億人から出たとすると、いかに日本の下水処理技術が高いとは言え絶対追いつかない。きっとそこら中で汚物の山が出来続けることだろう。
ミミズは人間の体重の1/100ぐらいだとしても、日本の多いところでは1平方mに1200匹のミミズがいるらしい。1平方mにいる1200匹のミミズが1年間で排出する量は15㌔。15㌔って、スーパーで売ってる米の3倍。ダーウィンがミミズを評価する理由がちょっと分かる気がしてきた。
乱暴にまとめると、ミミズは地中を支配する覇者。あり得ない食欲と、あり得ないお通じの良さを武器に、地球の長い歴史で生き続けている凄いやつ。
ミミズの生息地は地中。彼らの凄まじいエネルギーは地中の内部に向けられている。
一方、地震が発生するのは地中数十キロ。10キロ程度の震源の浅い地震は、ミミズの生産拠点と重なると言われても納得できる。ミミズが土を食べて排出する際に発生するエネルギーが大地を揺るがす、それが我々が呼ぶ地震の正体。
というのはかなり強引だが、ダーウィンが唱えるミミズ最重要説を根拠にミミズと地震を考えてみると、『すずめの戸締まり』に出てくる「ミミズ」という設定が少しだけ飲み込めるような気もしなくもない。
ここまで書いたことは、『すずめの戸締まり』を起点にした勝手な妄想なので本気にしないでください。
新海誠作品の魅力は、何と言っても画力。概念的には納得できなくても、画面いっぱいに描かれた化け物を見たら「ミミズ」は否が応でも受け入れられると思う。
色々考え末、『すずめの戸締まり』はただ純粋に映像を楽しむべき作品なんだと思うし、まだ見ていない人にはそのようにお勧めしたい。
「自衛隊とアニメ」について調べて分かったのは、外務省のシンプルな採用方針だけ。
AmazonUnlimited対象になっている、こちらの本を読んだ。
「いかにも」オカルトチックなタイトル。読み終わったころには、怪しい宗教団体に入信したくてたまらない精神状況になっているかもしれない。そんな怖いもの見たさを胸に読み始めた。
内容は、至って「ちゃんと」していた。ヒトラーや百田尚樹など、史実や具体的な作品を例にとって、どの辺がプロパガンダなのかを解説してくれる。右翼やリベラルなど、繰り返し聴いたことはあるがイマイチ分かっていない用語を理解する助けにもなって、結構実りのある一冊だと感じた。
本書では、アニメはプロパガンダに利用されたと繰り返し書かれている。例として、オウム真理教の自作アニメ『超越世界』や佐藤正久国防部会長がメインを務める『教えて!ヒゲの隊長』などが挙げられる。また、商業的な目的で作られたアニメが、政治的なプロパガンダのために利用された例として、『艦これ』や『ガールズ&パンツァー』なども紹介されている。
今回は、アニメとプロパガンダの中でも、「アニメ×自衛隊」という組み合わせについて調べたことを書いていきたいと思う。具体的には、以下の内容について書く。興味があるところをクリックして、楽しんでもらえたら嬉しい。
「アニメ×自衛隊」の基本構造
Googleで「アニメ 自衛隊」と検索すると、約1,300万件の結果が得られ、以下のような作品が表示される。
「自衛隊アニメ人気ランキング!」なるものまで存在していて、自衛隊は繰り返しアニメの題材となってきたことが分かる。
これらの作品に共通するのは、「物語の中に自衛隊が登場する」という点。例えば、2013年に公開された『名探偵コナン 絶海の探偵』では、コナンたちが海上自衛隊が保有するイージス護衛艦"ほたか"の体験航海に参加するという物語となっている。実際の艦内が再現され、コナンという身近な作品を通して、普段見ることができない自衛隊の一部を見ることができるようになっている。ぼんやりと見ている視聴者からすれば、「へえ、艦隊ってこんな感じなんだ」や「自衛隊の人たちは、普段こんな仕事をしているんだ」などの感想を抱く。つまり、アニメは自衛隊を広く知ってもらうための機会となっている。このコナン映画もそうだが、自衛隊が登場する作品は、「自衛隊全面協力」的な触れ込みがついている。
自分のようにひねくれた人は、こう考えるだろう。「”ただ”知ってもらうだけで、自衛隊が協力するものか?」、と。もっと分かりやすく言うと、「自衛隊が協力する裏には、ビジネス的な思惑があるのではないだろうか?」、と。協力という文字通り、制作に協力したからと言って、自衛隊(防衛省)がお金をもらうことはないことは、最初に紹介した著書『たのしいプロパガンダ』にも書いてあった。では、自衛隊は制作協力することで、どんな利益を得ているのか。
自衛隊は、アニメでどんな利益を得ているのか?
1つは、イメージアップ。内閣府が2018年に発表した自衛隊・防衛問題に関する定期世論調査(※)の結果報告書によると、9割弱の人が自衛隊に対してよい印象を持っていることが分かる。年齢が上がるほど「良い」と答える割合が高く、若い世代は「どちらかと言えば良い」の割合が多い傾向が見て取れる。
これは、歳をとるほど災害時などに自衛隊のお世話になった割合が増えるからで、若い世代が何となく良いイメージを持っているのは、メディアなどで好意的に映されることが多いからだろう。先ほども挙げた『名探偵コナン 絶海の探偵』で、元太が海上自衛隊を「海の名探偵」と称するセリフがある。この映画で初めて自衛隊を知った子どもの中には、このセリフで「自衛隊って、カッコイイ」と感じ、「大きくなったら、海上自衛隊員になりたい」と言い出す子も一定数いただろう。自衛隊は、アニメなどの作品で自衛隊を描くときに、以下のような表現をするようにお達しを出している。
諸映画会社に対しては、防衛意識を高めるようなもの、ないし自衛隊を正しく興味深く取り扱うものを製作するよう誘導する。
劇映画の製作に際しては、自衛隊色を表面に出さず、観客に自然と防衛の必要性、自衛隊の任務等が理解されるよう部外専門家の創意に期待する。
2つを要約すると、「自衛隊が好意的に思われるように紹介してな。ただ、やりすぎには注意してな。あんまりミリタリー(軍事的)全面にすると引かれちゃうから」的な内容。「自衛隊全面協力」とされている作品では、公開前に自衛隊によるチェックが入っているだろう。つまり、「自衛隊が良い感じに思われるか」や「ミリタリー全開すぎないか」など、審査を通ったものが、世の中の人に届く。
自衛隊がアニメ制作に協力するもう1つの目的は、入隊希望者の獲得。
最も採用枠の大きい「自衛官候補生」の応募者・採用者数を見ると、全体的に右肩上がりであることが分かる。倍率は3~6倍の間を推移していて、まあまあな難易度を維持している。応募資格は18歳以上33歳未満に限られ、少子化が進む中で母数が減り続けるのは自明。それに合わせて採用基準を下げてたとしても、定着率が下がるだけ。トータル的なコストを考えると、「それなりの」人を採用するスタンスは変えないから、倍率も大きく変動しないと見るのが妥当だろう。「優秀な人を低コストで入れたい」という思惑は、民間企業と同じ。でも、自衛隊を就職先の候補に考える一般人は少ない。そこで利用されるのが、アニメ。
上は、「自衛隊 ポスター」のGoogle検索結果。9割近くがアニメ、もしくはイラストタッチで占められる。内容は、ほとんどが「自衛官募集」で、防衛省によるアニメのフル活用ぷりが見て取れる。
ここまでの内容をまとめると、下の図に集約できるだろう。
自衛隊 | アニメ会社 | |
宣伝したい | 目的 | 商品(作品)を売りたい |
・イメージアップ ・応募者獲得 |
相手と組むメリット |
・品質アップ ・ブランド(自衛隊お墨付き)獲得 |
・応募者増加 | 具体的な効果 | ・視聴者(率)アップ |
「アニメ×自衛隊」のプロパガンダは成功しているのか?
では実際に、想定した効果は得られているのだろうか。アニメに関しては、自衛隊が協力してくれた場合とそうじゃなった場合を比較しようがないが、自衛隊はアニメを使った募集人数の変化でハッキリと効果を測ることができる。「自衛隊が制作協力した」且つ「自衛官の採用活動に利用された」作品をピックアップして、宣伝効果を検証してみようと思う。
ハイスクール・フリート
アニメ版は2016年4月10日 - 6月26日、劇場版は2020年1月18日に封切された作品。
海上自衛隊が「全面協力」している。
見返りとして、「自衛隊神奈川地方協力本部」の自衛官募集ポスターに起用(利用?)されている。
自衛官の応募期間は、毎年「3月~4月中旬」と「3月~6月中旬」の計2回。上のポスターが掲載された始めたのは、4月10日。第2回の公募中と重なり、バッチリ時期を充ててきたことが分かる。ポスター掲載された2016年4月は、年度で言うと「平成29年度」。その前年(平成28年度)の「自衛官候補生」に29,067人応募していた。ポスター掲載された平成29年度の応募は、27,510人。まさかの1,557人の減少。割合にして5.4%減。
全体の有効求人倍率は、上向いていていたことを考えると、一般企業への就職が積極的で、いわゆる「民間から溢れた組」が少なかったことが応募数減少の一因かもしれない。全体の有効求人倍率と自衛官の応募数の関係について、統計的な分析をしてみても面白いかもしれない。
で、結局なにが言いたかったのか?
最後に、この記事の内容をまとめておこう。
- アニメは、プロパガンダとして利用されがち。
- 自衛隊は、採用活動においてアニメをフル活用している。
- 「自衛隊全面協力」という触れ込みがあるアニメは、自衛官募集ポスターに起用される運命にある。
- アニメをポスターに掲載したからと言って、応募者が増えるとは一概に言えない。
今回の調査で、プロパガンダの効果を測るのは難しいと痛感した。自分が統計や数字を苦手としているからという理由に加えて、アニメを起用した宣伝ポスターが自衛官の募集人数に与える影響度合いはかなり小さいのではないかということが、何となくだが分かった。
ハッキリと分かったのは、「ポスターにアニメを載せとけば、応募者増えるんじゃね?」という、自衛隊(外務省)の採用方針だけだった。
【2022年度アニメ総括】結局、どの作品が面白かった?人気作の続編情報は??
2023年が始まって、はや3週間。この調子でいくと、明日には「もう1年終わっちゃったよ~」とぼやいていそうな予感。アニメで言うと、新クールも第3週に突入し、個人的ンは継続作品を選別できつつある。第2話終了時点で残っているのは、5作品。興味のある方は、こちらの記事をどうぞ。
興味は2023になっているが、ここで2022年に放送されたアニメを振り返っておきたい。具体的には、「どの作品が面白かったのか?」「人気作の続編は?」「個人的にはこれが面白かった!」の3点をご紹介。
2022年の人気No.1アニメは?
結局、2022年に放送されたアニメは何が人気だったのか?「みんなのランキング」「あにこれ」「filmarks」の3サイトで集計された結果は、以下の通り。
順位 |
みんなのランキング |
あにこれ | filmarks |
1 | SPY×FAMILY | SPY×FAMILY | 進撃の巨人 The Final Season Part 2 |
2 | ぼっち・ざ・ろっく! | ぼっち・ざ・ろっく! | 僕のヒーローアカデミア 第6期 |
3 | その着せ替え人形は恋をする | リコリス・リコイル | サイバーパンク エッジランナーズ |
4 | リコリス・リコイル | かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック | メイドインアビス 烈日の黄金郷 |
5 | メイドインアビス 烈日の黄金郷 | その着せ替え人形は恋をする | ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン(第2クール) |
6 | 明日ちゃんのセーラー服 | メイドインアビス 烈日の黄金郷 | かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック- |
7 | SPY×FAMILY(第2期) | パリピ孔明 | ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン(第1クール) |
8 | かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック | 明日ちゃんのセーラー服 | キングダム 第4シリーズ |
9 | サマータイムレンダ | サマータイムレンダ | 平家物語 |
10 | 異世界おじさん | 進撃の巨人 The Final Season Part 2(4期) | SPY×FAMILY 第1クール |
どのサイトでも上位にランクインしているのは、『SPY×FAMILY』『ぼっち・ざ・ろっく!』『リコリス・リコイル』『その着せ替え人形は恋をする』『メイドインアビス 烈日の黄金郷』あたり。これらの作品から強引に2022年アニメをまとめるなら、「強さよりも可愛さを求めた一年だった」。現実社会は、元首相の暗殺やW杯などバチバチしていたが、二次元は「ほのぼの系」が支持されるという結果に。放送前に大きな話題を呼んだ『チェンソーマン』の大スベリ感は、個人的に最も忘れられないトピック。MAPPAが社運をかけた一大プロジェクトであり、「脱・製作委員会方式」の第一歩と期待されていただけにとても残念。原作は相変わらずの人気を誇るので、2024年までには第2期のアニメ放送はされるだろう。前期同様、MAPPAによる100%自己資本制作となれば良いが、従来の制作委員会方式に戻ってしまうのではないだろうか。アニメ制作会社の「独立」がまた遠のいた気がしているのは、自分だけだろうか。
アニメ好きが選ぶ!2022年アニメベスト10
僭越ながら、自分も2022年アニメのランキングを作成させていただいた。なお、見た(途中でやめたものも含む)作品は、全体の約6割。
順位 |
作品名 |
1 | サイバーパンク エッジランナーズ |
2 | メイドインアビス 烈日の黄金郷 |
3 | 異世界おじさん |
4 | Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ- |
5 | SPY×FAMILY 第1クール |
6 | リコリス・リコイル |
7 | ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン(第2クール) |
8 | アオアシ |
9 | 鬼滅の刃 遊郭編 |
10 | アキバ冥途戦争 |
クール別に見ると、「冬1」「春2」「夏2」「秋5」という結果に。秋クールに放送された作品が一番記憶に残っているとは言え、テレビ版だけでなく、劇場版も含めて、2022年のアニメは下半期に強いコンテンツが集まった印象がある。
人気作の続編情報!
世間の評判&個人的な評価が高かった作品の続編情報をまとめてみた。
作品名 |
続編情報の有無 |
続編の放送予定時期 |
SPY×FAMILY | ● | 2023(第2期、劇場版) |
進撃の巨人 | ● | 2023年3月3日(完結編・前編)、2023年中(完結編・後編) |
ぼっち・ざ・ろっく! | ー | ー |
僕のヒーローアカデミア | ー | ー |
その着せ替え人形は恋をする | ー | ー |
リコリス・リコイル | ー | ー |
サイバーパンク エッジランナーズ | ー | ー |
かぐや様は告らせたい | ー | ー |
メイドインアビス | ● | 未定 |
ジョジョの奇妙な冒険 | ー | ー |
明日ちゃんのセーラー服 | ー | ー |
パリピ孔明 | ー | ー |
キングダム | ● | 2024年1月(第5シーズン) |
サマータイムレンダ | ー | ー |
平家物語 | ー | ー |
異世界おじさん | ー | ー |
Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ- | ー | ー |
アオアシ | ー | ー |
鬼滅の刃 | ● | 2023年4月(刀鍛冶の里編) |
アキバ冥途戦争 | ー | ー |
20作品のうち、続編が決定しているのは5作品のみ。いずれも、長期シリーズ化を見込む作品ばかり。個人的には、『メイドインアビス 烈日の黄金郷』の続編が待ちきれない。2023年1月15日に公式サイトで発表された「続編制作決定PV」を見ただけでも十分に興奮した。
初めから複数シーズンを見込んでいない作品は、円盤の売上によって続編の有無がほぼ決まる。円盤は放送終了から1年以内に買われるケースが多いので、2023年中に続編決定の作品がチラホラと出てくることが予想される。覚えている範囲で、上の表を更新していこうと思う。
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【2023冬アニメ】第2話まとめ 今のところNo.1は『NieR:Automata』
2023冬クールも2週目を迎えた。第一話の「足切り」をパスした4作品の第2話の感想を紹介していく。なお、本記事はネタバレを含むのでご注意ください。
Revenger
良くも悪くも、予想通り。今回は、筋肉マッチョなお医者さんのもとに、復讐の依頼が入る。今回の利便事(リベンジ)は、春を売る女性から。標的は、店の主人と元夫。グルになって自分の人生をメチャクチャにした相手を道連れにしたいというもの。
妻とその父親を殺してしまった侍は、生きる意味を失う。一時は自決しようと考えたが、利便事をまとめる蒔絵師に説得され、一味に入ることになった。
第一話との違いは、ハイテクマシーンの登場。前回は刀とタコ糸、そして金箔による決着だったが、今回はお医者さんの武器コレクションがお目見え。新入り侍は、底にハリが出てくるシューズを履き機動力が飛躍的に向上。首を斬られた相手が気づく間も無くリベンジを果たす描写はまるで、鬼滅の刃のそれだ。しかし、最も驚いたのが医者。アベンジャーズなどで出てそうな巨大なハイテク弓矢を選択。推定500メートル先の標的を、衣類をはち切れさせて射抜く。2人乗りの舟を破壊させる脅威的な威力を誇り、この作品の時代設定にやや混乱する。
第一話で思い描いた作品像は、鬼平犯科帳。実際に見たことはないが、社会では晴らすことができない恨みつらみを描き、陰の組織が成敗する時代作品を創造していた。しかし、第2話ではテクノロジーを感じさせる武器が登場し、それまでの江戸時代を舞台にした重厚感や湿っぽさが霞んでしまった印象を受けた。アクションで派手さを見せないと今の視聴者は見てくれないという考えによるものなのかもしれないが、暗い世界観を期待していたのでかなり残念。しかし、OPED両方に完全にハマったので、第三話での軌道修正に期待して、もう一周様子を見ることにする。
TRIGUN STAMPEDE
第一話よりも、見応えのある内容だった。カーチェイスや銃撃戦などがたくさんあって、この作品の見どころが掴めた気がする。
ストーリーは、至ってシンプル。賞金首のバッシュが、今までよくしてくれた街の人に売られそうになるというもの。外部から来たコミカルなフランケンシュタインとその父コンビも加わり、危うく捕まりかける。結局、街の人や賞金首ハンターの親子とも和解し、みんなで酒を飲み交わす。ハッピーエンドに思われたが、昆虫型の「ロストテクノロジー」によって、フランケンシュタインは破壊される。
「ロストテクノロジー」を放ち爆発を引き起こしたのは、おそらくバッシュの兄。今のところ詳しい説明がなされていない「ロストテクノロジー」だが、プラントもその一つで作中の重要なカギを握ることは確か。プラントは唯一のエネルギー源であり、人々が鎬を削って争い求める。平たく言えば、この作品の惑星では、「ロストテクノロジーを制するものが世界を支配する」ということなのだろう。
LUPIN ZERO
オープニングテーマを聞くのは、今回が二度目。前回は「ルパン3世のテーマ」と比較するように、歌詞なしの新曲にやや不満を感じたが評価が一変。メロディーだけでルパンらしさを伝える名曲。背景に流れる映像の色彩やタッチも曲にピッタリで、ルパン制作陣はさすがだなと感心した。
曲への評価も改まったおかげか、第一話ではガキくさいと感じた本編の見方も変わった。たしかにやっていることは泥棒ごっこに他ならない。実際にお宝や仕事の依頼は発生するが、ルパンも次元も中学生。お宝も敵役も全てがチープに映る。だが、それこそがこの作品の見どころのような気がする。アダルトな重厚感を楽しみたいのなら過去のルパンシリーズを見ればいい。この作品で楽しむべきは、手癖の悪いガキがいかにして大泥棒に変質するか。また、クールなガンマンが、いかにして大泥棒の片腕となるか。まだまだ未熟な二人をいかに微笑みながら見られるか、モンキーパンチは視聴者の遊び心を計ろうとしているのではないか。なんでもかんでも「コスパ」で面白さを決めつける現代だからこそ、ただ懐かしさに浸ることができるこの作品の意義を見出したい。
NieR:Automata
第二話を終了して、2023冬クール史上最も面白い作品。今回は、哲学的な要素を見せてきた。第二話は、神話の語りと植物を愛する機械が交互に映し出される形で、物語が進む。機械生命体は異星人が地球に送り込む敵。機械生命体の暴走により、人類は滅亡寸前に追い込まれた。しかし、人類に害をなさない機械生命体も存在していた。彼は、枯れ果てた大地で時間をかけて植物を育てる。ナレーションでは「機械は宝物を見つけました」と説明されており、賛同した仲間も見つかり少しずつ地球に彩りが蘇る。彼らの存在が何を暗示しているのかは分からない。機械生命体と人類は共存可能であることを言いたいのかもしれないし、機械にも心があると伝えたいのかもしれない。しかし、彼らが築いた楽園は同種の人類への攻撃によって崩壊する。再起不能となる直前に、精一杯白い花に触れようとした機械の姿は、これまで作品に登場したどのキャラよりも最も人間らしかった。
第二話では、レジスタンスと呼ばれる連中が登場する。彼らは、地球に残り機械生命体との闘争に明け暮れる。月から高みの見物を決め込む「地球同盟」に反感を持ち、死ぬまで戦わざるを得ない存在として描かれる。今回、彼らとヨルハ部隊が初めて接触した。圧倒的な火力を誇る2Bたちに圧巻しながらも、全面的に助けを乞うことはしない。今後、レジスタンスが地球の奪還に向けて、地球同盟(ヨルハ部隊)とどのように絡んでいくのかに注目したい。
近年の劇場版コナン「アメコミ化」について
昨日、2022年公開の『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』を見た。公開日が4月15日なので、約1年遅れての視聴になる。興行収入は約98億円で、2022年公開の映画では4番目、劇場版コナンの中では史上1位の記録だ。2022年は下半期に強い作品が集まっていたこと、近年のコナン映画盛況もあって、100億円を伺うところまでの人気だったようだ。
と、ここまでは一般論。近年のコナン盛況の裏には、2つの要因があると考える。1つ目は、「黒幕を見れるんじゃないか」期待。テレビアニメを追っていないので何とも言えないが、劇場版の予告編では「黒ずくめ」を匂わせてくる。日本テレビと東宝にとってコナンの劇場版は毎年トータル50億円ぐらいの太い水源なので、個人的にこの「終わる終わる詐欺」はこの先5年は続くと見ている。
コナン人気を支えているもう一つの要因は、安室透。2022年の作品もそうだが、近年のコナンは安室さん押しが顕著に見られる。初期の頃は登場人物が少なかったのもあるが、ルックスと「黒ずくめ」に近い安室というキャラは、普段テレビシリーズを見ない視聴者には絶好の引きとなる。アニメキャラランキング(イケメン等)でもよく上位にランクインするなど、顔専のアニメ好き女子たちが劇場版の売上拡大に貢献しているのではないかと考察する。初期の劇場版ではよく見られた、コナンが「新一化」する機会も減った。コナンの体や「黒ずくめ」による顔バレリスクを考えると、コナンとの共闘は健全だが、年に一度ぐらい泥酔したコナン(新一)と蘭の再会を見たいものだ。
安室さんを前面に押し出した本作は、アクションスリラー。コナンや「ゼロ(安室透)」の超人的なアクションが見どころだ。推理要素はほぼないと言えるぐらいで、冒頭30分でほぼ真犯人がわかるようになっている。
今回の主役となるのは、安室透と3人の同期。その3人はすでに死んでおり、彼らのうちの一人「松田陣平」がカギを握る。彼は爆弾処理のスペシャリストで、爆弾事件の捜査中に殉死した。彼が生きた最後の7日間は、目暮警部や佐藤刑事らの「警視庁捜査一課」に所属していた。4年経ったある日、警視庁前で爆発事件が起こる。その爆発によって亡くなったロシア人は、「松田陣平」の名刺を手にしていた。事件を解くため、当時松田刑事とバディを組んでいた佐藤刑事の記憶を足がかりに、国際的爆弾魔にたどり着く。
最近の劇場版ではお決まりの、「警視庁VS警察庁(公安警察)」が展開される。フィアンセである高木刑事が国際組織に拉致された時、現場を指揮していた公安のメガネが佐藤刑事にビンタされるシーンはスカッとした。毎回思うが、佐藤刑事は体術強いなと感心する。今回も、国際テロリストを相手に銃撃戦を繰り広げたし、『探偵たちのレクイエム』などでは、誤って人質に選んだ犯人をボコボコにする。女性の警察官を描いた作品は最近増えてきたが、彼女ほど最も強く頼りになる女性警察官像を描いたキャラはいない。
クライマックスの「東京死守」は、未だかつてない大胆でスケールの大きいものだった。序盤では未完成状態だった超巨大サッカーボールが運よく起動してくれたのも、国際組織の彼女たちが思ったより頭数いたのも、猛烈な帳尻合わせを見せてくれた。「コナンの映画って、そんなもんでしょ?」と言われればその通りなのだが、ゴムで完全に堰き止められるか?という疑問が、最後まで拭いきれずにいた。
予告編は見ていないが、「劇場版では黒幕に近づく」と期待していた人は、またしても肩透かしにあったに違いない。原作者の青山さんはどう考えているのか分からないが、国民的アニメとなった作品を終わらせるのは難しい。原作、テレビアニメ、劇場版、グッズなど、年間のコナンの経済効果はざっと200億ぐらいか。特に、近年の「安室効果」は凄まじいので、辞めたくても辞められないというのが原作者やその周辺の本音ではないだろうか。
今クール期待値No.1!『大雪海のカイナ』第1話の感想まとめ
個人的に2023冬スタートのアニメの中で、最も期待値の高かった作品。アニメ制作会社「ポリゴン・ピクチュアズ」40周年の記念作品だそうで、フジテレビ色の強い作品となっている。
ビジュアル的には、NISSINカップヌードルのCMで見るようなCG交じりの前衛的なタッチ。氷で覆われた惑星を歩く一人の少年。遠くに昆虫を見つけるなり、持っている銃を向け発砲。「子持ちだ」と喜ぶ様子から、この星に生きる人類は昆虫を主食としていることが分かる。巨大生物に横取りされかけるが、少年の約7割の体長を持つ昆虫をゲット。収穫をさげ家族のもとに帰る。彼を出迎えたのは、両親と祖父母と思しき人々。彼らの会話からは、この惑星で生きる人類は彼ら家族と「看板じい」と呼ばれる男性のみ。
一方、大樹の下には雪海と呼ばれる空間が広がる。そこでは、民族間の争いが勃発。女王と思われる少女は、「浮遊虫」と呼ばれる虫に乗って命からがら生き延びる。少年たち一家はこの惑星には自分たちしかいないと言っていたが、大樹の下には複数の民族がいることが分かる。浮遊中に漂い上層界にたどり着いた少女は、狩りに出かけていた少年によって保護されて第一話が終わる。
看板じいの意味は?
第一話で登場したキャラのうち、最も謎なのが「看板じい」と呼ばれる男性。彼は古びた看板を多数保有し、そこに書かれた文字を少年に伝える。彼の「意味が重要なのではない。看板に書かれた文字を読み上げることで、なんかこう、意味がある」という、セリフを残す。ムラが複数存在していた時代、文字を読むことができる人々は「文字読み」と呼ばれ特別な存在だとされていた。しかし、ムラが滅びていくなかで、看板は無用の産物とされ、それらを読むことができる彼らの存在意義を無くしていった。なぜ、主人公の住むムラに「看板じい」は存在するのか。彼は、この作品においてどのような役割を果たすのか。彼が持つ看板は、今後どのような意味を持つのか。下層に住む少女と上層に住む少年たちが、第2話以降コミュニケーションをとることになる。第1話では、両者とも日本語音声が流れていたため、別の言語を話すという設定ではなさそうだ。看板じいは看板に書かれた文字を読むことはできるが、意味までは知らない。下層に住む少女には、看板に書かれた内容が特別な意味を持つのかもしれない。
この作品の全体像は?
この作品は、今後どんな物語が展開されるのか。今の段階で分かっているのは、舞台となっている惑星は上層と下層に分かれている。上層には、少年とその家族、看板じいのみが生きている。下層には、少女たちと彼らと敵対する勢力の生存が確認されている。上層と下層を繋ぐ大樹は、水の供給源となっており大樹は枯れつつある。また、上層に開いた穴は増え続け、穴をふさぐ役割を担う昆虫の数も減っている。オゾン層の破壊を思わせる自然界の変化は、どのような原因があるのか。OPでチラ見する、黒い影とともに映される存在が関係していると見るのが妥当か。第一話で得られる情報だけで考えられるのは、人類の闘争と自然破壊が本作のプロット。具体的には、「少女をトップとする人々VS彼らと争っていた雪海に住む人々」。ただ、雰囲気的にバトルものというよりも政治的な色が強そうな作品。ほぼ戦闘力0の上層に住む少年たちとの出会いが、少女(たち)にとってどのような意味を持つのか。そのカギを握るのは、看板じいが持つ看板にあると予想するがやや強引な気もする。
第一話の感想まとめ
あることないこと色々書いたが、第一話の感想としては「面白そう」だ。PVや公式サイトを見た通りのファンタジー全開の雰囲気が魅力的。今期は終末世界を舞台とした作品が多く、この作品もその一つであると言える。バカでかい昆虫や世界を司る大樹など、ファンタジー作品ではお決まりの要素が確認できた。第一話を見ている中でも、『アバター』や『メイドインアビス』など、いくつかの類似作品がちらついた。結局、「どこかで見たことがある作品の寄せ集め」とならないように、第2話以降で見せてくれるであろうオリジナリティ要素に期待したい。
【2023冬アニメ】楽しみにしていた全13作品の第一話をレポート!
2023年が始めると同時に、2023冬クールが始まった。
こちらの記事では、2023冬開始のアニメの期待値を可視化した。「顔ぶれ」「世間の期待」などの5項目を5点満点、合計25点で評価した。足きりの結果、13作品を見ることになった。今回は、13作品の第1話を見た感想を書こうと思う。そして、最後に第2話以降もチェックする作品を一覧にしようと思う。
C:一応見る(15~18点)
久保さんは僕を許さない
氷属性男子とクールな同僚女子
タイトル通りの内容。原作はWEB漫画。雪女の末裔で感情的になると吹雪かせてしまう男性と、感情が表に出ない人間の末裔のクールな女性とのオフィスラブを描く。「場を凍らせる」や「滑る」という表現は、顔から火がでるとセットに使われる火属性だと考えられてきた。しかし、雪女の末裔という設定が乗っかると、緊張時には氷が張り嬉しいときには吹雪を起こす。本作のターゲットは、20代~30代の女性であろう。週に1度、スキンケアをしながらほっこりとキュンを提供してくれる安心感がある。残念ながら継続には至らないが、新しい世界を垣間見ることができて良かった。
REVENGER
原案・構成・脚本は虚淵玄とあって、文学的な上品な印象のある一作。舞台は、江戸時代の長崎。策略により、許嫁の父親を手にかけてしまった侍。依頼主から命を狙われ、「利便ごと」を生業とする連中に救われる。「利便ごと」の内容は、殺しの代行。名前だけの登場だったが、彼らは教会の命令で動く模様。彼らのボスである蒔絵師は、背中に聖母の入れ墨をいれ、ターゲットを始末するときのセリフからも清教徒であることが伺える。「利便ごと」を漢字変換すると「利便事」となり、タイトルのリベンジになる。他にもこのような言葉遊びや仕掛けが潜んでいそうだと思わせるおしゃれでダークな作品。キャラの構成や世界観としては、ノイタミナ枠で放送された『さらい屋五葉』に近いものがある。主人公が殺した男が加えた金貨の謎や教会の正体など、2話以降も楽しませてくれる要素がたくさんある。個人的に、オープニングテーマは今季かなり流行ると予想する。歌声はマフマフのようだが、クレジットでは違うアーティストだった。アニソンには疎く既に有名人なのかもしれないが、キャッチーな歌詞と小気味の良いメロディは、一度聴いただけでも残る魅力がある。
もういっぽん!
週刊少年チャンピオンで連載中の漫画が原作。4人の女子高生が柔道に打ち込む日々を爽やかに描く。中学最後の試合、主人公はほぼ失神負けを喫し柔道との決別を誓った。猛烈な受験勉強の末、近所の進学校に合格し、華やかな高校ライフを満喫する手はずは整った。中学からの腐れ縁である剣道女子に連れられた武道場で、人生最後の対戦相手と再会。親友の後押しもあり、もう一度柔道をすることに。
部の復活と戦友との再会という、王道要素てんこ盛りの第一話。物語的には春を舞台にしているが、冬クールに放送するのは、この季節に体育で武道を行う学校が多いからだろう。10年前と変わっていなければ、剣道とダンスのいすれかをしないと体育の単位がもらえなかった。作中でも「冬の畳は氷のよう」という表現があったように、柔道を選択していた当時を思い出す。なぜ、裸同然の格好で冷たいリングに上がらなければいけないのか、毎年冬には大好きだった体育を恨んだものだ。
女子高生4人組をメインにした、大外れなアニメ作品を知らない。サプライズ要素がなくても、爽やかさと可愛げでなぜか評価を甘めにしてしまう魔法がある。この作品にも既に、見続けられてしまうだろうという愛着に似た安心感を覚えている。
Buddy Daddies
前評判の高い作品。2人組の殺し屋が、ある日父親になる物語。最近のトレンドとして、裏の世界に生きる男、または女が親になる作品が人気である。スパイと殺し屋が仮面夫婦となる『スパイファミリー』、元極道の若頭が主夫となる『極主夫道』。殺し屋の男2人が親代わりとなる作品は、自分が知る限り初めて。正直、オリジナリティはそこぐらいで、他は前述した作品で見たことのあるような展開が続く。冒頭に出てきた「仕事と娘、どっちが大切だと思ってるんだ?」というセリフはキャッチーだが、殺し屋だから娘が熱を出してもすぐに迎えに行けるのではないか、と現実的な見方が先行してしまう。「なろう系」に見られる、転生して最強に生まれ変わるお決まりパターンのように、親が超人的なスキルと職業を持つという展開もやや飽和状態にある。この先どんなことが起こるのか予想できてしまっているので、継続はしない。
僕とロボコ
あの頃を懐かしく思い出した、厨二心全開アニメ。原作は、2020年から週刊少年ジャンプで連載されている少年漫画。ワンピースやドラゴンボール、銀魂などジャンプ漫画のパロディバーゲンセール的な内容。30分見ろと言われれば胃もたれしてしまうが、3分尺だから一気に3話分見ることができる。80年代生まれの『行け!稲中卓球部』、90年代生まれの『ギャグマンガ日和』、00年代生まれの『よんでますよ、アザゼルさん。』の系譜を引き継ぐ、10年代生まれのギャグアニメとなるのではないか。
火狩りの王
1月14日執筆予定。
LUPIN ZERO
毎週聞いている『ハライチのターン』でもコーナー化され、以前から興味のあった作品。タイトルにある「ZERO」は「創世記」「始まり」などの意味があると考えられ、ルパンと次元が出会った頃を描く。ルパン三世は、シーズンによって毛色が違い、この新作は初期に近いコメディタッチで展開される。「お茶らけていながら決めるところはしっかりと」という成熟したルパンのスタイルは、中学生の時には確立されていることが分かる。また、次元についても「あの帽子」を被りハードボイルドを決め込む代名詞は、学ラン時代から変わらない。五右衛門や不二子、銭形など、名脇役たちの登場を楽しみにしつつ、まずは公開されている3話分を見てしまおうと思う。
B:期待大(19~22点)
スパイ教室
期待値の調査では、本作は最も世間の期待が高かったと記憶している。原作はファンタジア大賞を受賞したラノベ。ファンタジア大賞がどれほど凄いことなのか、ラノベに疎い自分にはよくわからない。だが、キャストには今をときめく人気声優陣が並び、力が入っていることは伺える。結論からいうと、第2話を見ることはない面白さ。言葉を選ばずにいうと、期待外れ。冒頭2分ぐらいから『暗殺教室』がちらつき始め、30分の間一度も類似過去作を超えなかったし、今後も超えることはないだろうと感じた。「戦争はコスパが悪い」や「おしべをくすぐるミツバチのように」など、所々琴線に触れるフレーズがあったが全体的にドキドキしなかった。主人公の巨乳設定や彼女たちの入浴シーンが、作り手が仕掛けるドキドキ要素なのかもしれないが、その手のそそられ方は駄作の証拠。2016年に放送された『ジョーカーゲーム』の女性版というのが、本作に対する個人的な評価。自分は声よりもストーリーを重視するタイプなので、豪華声優陣だけでは継続するモチベーションとしては弱い。
TRIGUN STAMPEDE
タイトル通り、お洒落な始まり。宇宙空間をバックに、神秘的な音楽が流れる。顔の似た二人の少年は、宇宙船に乗ってある星を後にする。一方、砂漠に囲まれた星で新聞記者コンビの会話が流れる。将来報道部のエースを期待される大卒少女とアル中の中年男性。エンストした先で出会った、賞金首の男。憲兵団との一騎打ちから街を守った彼は、冒頭に出てきた少年の一人。ヴァッシュと呼ばれる彼は、プラント技士。プラントとは、砂漠に覆われた惑星に残されたライフライン。新しく作ることもできないオールドテクノロジーで、それぞれの町は争い死守する人口資源。ハイテクなワードが飛び交い、世界観の全体像がぼんやりと見せられた第一話。ヴァッシュの兄が因縁の敵役となること、プラントを巡る争いが勃発することなどが予想できるものの、まるでスクリーンで展開されるヴィジュアルと音楽の映像体験が楽しみな作品。第2話も引き続き期待したい。
NieR:Automata Ver1.1a
A-1Pictures制作のSFファンタジー作品。メインキャストは、『進撃の巨人』ミカサ役の石川由依、『鬼滅の刃』竈門炭治郎役の花江夏樹。日本刀に立体機動的な機動力を誇るキャラクター設定に、思わず夢のコラボ実現と想像してしまった前半部。二人が人類のために戦うアンドロイドであることや敵は機械生命体、またそれを操る何かであることが分かると、少しずつ人気声優二人の声が新作品のキャラにアップデートされる。第1話から惜しみなくバトルシーンを見せてくれて、アクションやメカ好きのハートはガッチリと掴むことができたのではないかと思う。自分はそのどちらでもないが、ハードとソフト両面での戦いが同時に進行するアイディアに魅せられた。この手の作品は、ハイテクなワードを並べただけで終わるというケースも多い。特に、第1話は世界観の説明と次への伏線を絶妙に行わないといけない。説明をしすぎても冗長になるし、しなすぎても視聴者を置いてきぼりにし1話切りされる。この作品は、30分でその辺を上手にやっていたと思う。全体的な雰囲気としては、個人的2021年No.1アニメ『Vivy -Fluorite Eye's Song-』に近い。この作品は、ドラマよりもアクションで魅せるタイプの作品だと思うので『Vivy -Fluorite Eye's Song-』とはやや違うが、終末世界を舞台とした名作への期待も少なからずある。本編も然ることながら、マルチエンディングシステムを導入するエンディングも楽しみにしたい。今回は聞くことが出来なかった、amazarashiが歌うエンディング曲も待ち遠しい。AimerのOPは、安定のクオリティでした。まだ3作を見終えた時点にはなるが、第2話が最も楽しみな一作。
大雪海のカイナ
1月11日執筆予定。