禁酒法ならぬ"禁煙法"ができたら、世の中どうなる?
『アンタッチャブル』『お熱いのがお好き』『シカゴ』など、禁酒法を描いた映画は名作揃い。
日本アニメにも、『91Days』という作品がある。
たった100年前に、「お酒を禁じる世界」があったとは信じられない。
家庭でも、お店でも、お酒は日本人の生活になくてはならない存在。
まあ、僕のような外でも家でも飲まない「ゲコゲーコ」もいるにはいるが、、、
今の日本で考えると、禁じてほしい声が多いのは、酒ではなくタバコではないだろうか?
実際、大多数は店舗や施設での全面禁煙を望む。
違法にしてほしいとまではいかないものの、喫煙者が減った日本では、タバコは「なくなっても困らないもの」になっている。
(日々隅に追いやられている喫煙者の方からすると、「もうこれ以上やめて・・・」という嘆きが聞こえてきそうだが・・・)
そこで今回は、禁酒法ならぬ”禁煙法”が成立したら、社会はどう変化するのか?について考えてみようと思う。
禁酒法とは
”禁煙法”を考える前に、禁酒法についての基本情報。
アメリカ合衆国史における禁酒法(きんしゅほう、英語: Prohibition)は、1920年から1933年までアメリカ合衆国憲法修正第18条下において施行され、消費のためのアルコールの製造、販売、輸送が全面的に禁止された法律である。
出典:Wikipedia
法律が作られた目的は、アルコール中毒や犯罪などのトラブル発生を減らすことだったらしい。
当時のアメリカには、家庭内暴力や健康被害、治安悪化は飲酒がもたらすものと主張する人が多かった。また、第1次世界大戦下における移民の受け入れへの反発などの社会的背景が成立の後押しをした。
だが、「歴史上最悪の法律」と評価されるように、闇市場などで質の悪いアルコール飲料が出回り、法律による劇的な抑圧効果は見られず、かえって禁酒法が若者や女性に飲酒習慣を浸透させ、中毒者の増加や、新たな犯罪の出現を促す結果を招いた。
禁煙法が成立したら?
21世紀の日本で”禁煙法”を施行すれば、禁煙法の二の舞になると予想する。
具体的には、「犯罪の増加」と「経済の落ち込み」を招くと考える。
犯罪が増える
禁酒法下で、マフィアが勢力を拡大させたように、タバコが違法となればヤクザや闇業者など反社会的勢力が拡大することは間違いない。
禁酒法が、国民的ギャングであるアルカポネを生み出しように、近年勢力を衰退させている日本からも闇の支配者を登場させることになるだろう。
上は、平成19年に出版された書籍にある暴力団の収益内訳。
覚せい剤、賭博、ノミ行為、などの伝統的資金保持活動が3割を占める。
もし、タバコが違法となると、取得できるのはヤクザや一部の輸入業者に限られてくる。
つまり、暴力団が巨大卸売組織となり、莫大な収益源を得ることになる。
また、『91Days』に描かれるように、タバコを自作しようとする者も出てくる。
そうなると、麻薬まがいの”危ない自作品”も大量に出てくるだろう。
そうしたものが流通すれば、「喫煙は、様々な疾病になる危険性を高め、あなたの健康寿命を短くするおそれがあります。」なんて生易しい”タバコ”ではなくなる。
経済が落ち込む
これだけ「タバコは体に毒である」と認知されているのに、禁止されない最大の理由は税金。
タバコの料金内訳を見ると、6割以上が税金。
「税金を吸っているだけ」と揶揄されるように、これほど納税率の高いものは他にない。
同時に、タバコは社会の大きな収入源。
こちらは国の歳出内訳を見ると、タバコから毎年1兆円の収入を得ている。
国、自治体に入る2兆円。これは、だいたいUNIQLO(株式会社ファーストリテーリング)が、1年で稼ぎ出す売上に匹敵する。
国民全員が一枚は持っているだろう「ヒートテック」でお馴染みの巨大企業とほぼ同じ。
かなりインパクトのある事実!
いつも肩身の狭い思いをさせている喫煙者の皆様、ありがとうございます。
禁煙法成立で「治安が悪く、元気のない社会」の実現
と言うことで、結論を。
「禁煙法は、誰得!?な社会を招くだけ」
しかし、現在進行形で匂いや副流煙など、タバコによる被害を受けている人がいるのも事実。
喫煙者のタバコマナーの改善と分煙の徹底を官民挙げて進める。
そして、タバコを見て楽しむ”ネオ愛煙家”が増える社会の実現を。
そのために、”ネオ“愛煙家”が楽しめる映像作品が増えることを切に願う。