確かにあった、名作の予兆。アニメ『フラクタル』感想や評価
未来少年コナンのような疾走感とスケールが感じられた。
それだけに、中盤以降の没個性的な近未来SF感が残念。
結局最後は、ネッサとフリュネの萌え頼み。
見たことある方は、同ジャンルのおすすめ作品をご参照ください。
作品情報
監督 | 山本寛 |
制作会社 | A-1 Pictures |
声優 | 小林ゆう、津田美波、花澤香菜、井口裕香、浅沼晋太郎 |
ジャンル | SF/ファンタジー |
話数 | 11 |
世間の評価
2.9/5(4) | |
あにこれ | 3.4/5(809) |
位/1784位 |
個人的な評価
総合 | ★★ |
ストーリー | ★★ |
作画 | ★★ |
キャラ | ★★ |
声優 | ★★★ |
音楽 | ★★★ |
第1話 | ★★★★ |
最終回 |
★ |
個人的ベスト
-
キャラ スンダ
-
エピソード 第1話 出会い
-
シーン フリュネとバイクで疾走するシーン(第1話)
-
セリフ 「憎まれっ子とエッチは世に憚る」(スンダ・第8話)
個人的な感想
「この時代に生きる人は縛られることを嫌う」
この作品では、家を持つ人はほとんどいない。
固定資産を持つことは、自由を縛るものでしかない。
だから、人々はキャンピングカーで転々とする。
仕事をする必要がない。
家事も全てドッペルがやってくれる。
電波さえあれば、生きていける世界。
この近未来に、最近のキャンプブームの面影を感じた。
コロナが収束しつつある今も、キャンプ人気は相変わらず。
お世話になっているはてなブログでも、キャンプについて発信している人が多くてビックリする。
コロナで爆発したキャンプ人気は、間違いなく家庭や職場から解放したいという欲望と一致したから。
度重なる行動規制で、家に留まることを強いられた。
ネットさえあれば、これまで現場でしかできないと思われていたことができることに気づいた。
おかげで、働き方/教育改革は進んだ。定着するかは別として。
だが、これまで以上に家に家族が集まるようになった。
主婦は、1日3食用意することを要求された。
子どもの面倒を見ながら仕事しなければいけなくなった。
そこで、登場するキャンプ。
そこに行けば、平日の息詰まりを解放できる。
コロナが始まって1年ぐらいした時、幼馴染に誘われてキャンプに行った。
彼は、週末キャンプのために仕事をしていると断言するほどの傾倒ぶり。
インドアのイメージがあった彼は、今では毎週のようにソロキャンをしているそう。
彼に連れられて行ったキャンプ場では、まさに『フラクタル』で描かれていた景色が広がっていた。
絶妙な距離感でセットされる縄張り。
一人で過ごしている人が約3割、思ったより子ども連れは少なかった。
複数で来ている人たちも、思い思いにスマホやタブレットで何やら見ている。
なるほど、自分が抱いていたキャンプ像とはかなり違った。
落ち着いていて、大人な空間。
子どもが走り回って、キャッキャした場所だと思っていたが。
何より、興味深いのはキャンパーの過ごし方。
デバイスを手に、動画を楽しむ。
非日常な空間で、日常を味わいたい。
これが、キャンプ人気が一過性ではない所以なのかな。
「週末にキャンプをする人が増える=家を手放す人が増える」
これはやや飛躍的だが、「電波が有れば問題なく生活はできる」ことに気づき、これまでの生活スタイルを変化させる人は増えているだろう。