27年間食わず嫌いしていた「ガンダム」を1クール分だけ見てみた。
「え、ガンダム見たことないの?」
アニメ好きとの会話で出てくる「ガンダムマウント」。
「だから何?」と言い返したいのだが、いつかは見たいと思っているのも確か。
こちらの記事でも書いたが、誰しも「ガンダムは教養」だと考えている節がある。
重い腰を上げ、1クール分(第1話~第13話)を見た。
せっかくなので、ガンダムを食わず嫌いしている人に向けて、見どころをまとめて一覧にした。
「一言あらすじ」「名言」に加えて、頻出する「ビンタの有無」についても記載している。
ハラスメントがうるさい昨今、絶滅危惧種のようになっている「ビンタ」も見どころだ。
また、後半にはガンダムを見る前とのギャップについても書いている。
「別にロボット好きじゃない」「古臭い」「展開遅そう」みたいなイメージを持っている人も多いと思う。
ガンダム信者ではない中立的な立場から、素直に書いているので参考にしていただければ幸いです。
『機動戦士ガンダム』まとめ(第1話~第13話)
一言あらすじ | 名言 | ビンタの有無 | |
第1話 | ザク→アムロ→アムロ父→ブライト→シャア→ガンダム登場、アムロガンダム初操縦 |
「敵を倒すのは早い方がいいってね」「人間よりモビルスーツの方が大切なのか」「走れフラウ・ボゥ」「見てろよザクめ」「認めたくないのだな、自分自身の若さゆえの過ちというものを」 |
アムロ→フラウ・ボゥ |
第2話 |
アムロVSシャア1戦目 | 「撃つぞ」「言ったな」 | セイラ→カイ |
第3話 | アムロVSシャア2戦目(初の肉弾戦) | 「弱気は禁物でしょ、ブライトさん」「よーし。捕まえたぞ、シャー」「リュウさん、僕ほんとにあの人を殴りたくなってきた」 |
ー |
第4話 | 足の引っ張り合いをする連邦軍、アムロVSシャア3戦目 | 「アルテシアはもっと優しい」「木にいらずんば撃破するのみ」「あなたの敵はジオン軍なんですか、それとも私たちなんですか」「シャア、一体どんな男なんだ」「寒い時代だとは思わんか」 | ー |
第5話 |
「なめるなーー!!」「アムロに言ってください」「クラウン、無駄死にではないぞ」 |
ー | |
第6話 | ガルマ登場 | 「もうこれだ、全てこれだ」「女に作戦を聞くわけにはいかない」「一人にしてくれよ、な?」 | ー |
第7話 | 戦艦内でストライキ勃発、アムロVSシャア5戦目 | 「あなたは一体なんなんです?」「いきまーす!」「僕はもう辞めますよ?」 | ブライト→カイ |
第8話 | 一部の避難民上陸 | 「どうもお坊ちゃん育ちが染みこんで、甘いな」「ここが、ここがセントアンジェ?」 | ー |
第9話 |
アムロ反抗期、例のビンタシーン |
「殴ったね」「僕はそんなに安っぽい人間ですか」「二度もぶった、親父にもぶたれたことないのに」「悔しいけど、僕は男なんだね」「マチルダさん」 | ブライト→アムロ×2 |
第10話 | アムロVS6戦目、ガルマ死亡 | 「娘のためにこう焦るのは良くない」「シャア謀ったな、シャア」 | イセリナ父→イセリナ |
第11話 | ガンダム(アムロ)目の敵にされる | 「大切なことは儀式ですよ」「まだ来るのか、まだ来るのか」 | ー |
第12話 | 抜け殻同然のアムロ、アムロVS新型モビルスーツ | 「分かってますよ。ぶたなくたっていいでしょ」「ザクとは違うんだよ、ザクとは」「坊やだからさ」「ジークジオン!」 | リュウ→アムロ |
第13話 | 母親と再会するも前線に戻るアムロ |
「鉄砲向けて撃つなんて、荒んだね」「子どもを愛さない母親がいるものか」「今は戦争なんだ」「なんて情けない子だろう」「これからもお達者で、お母さん」 |
見る前のイメージと違ったこと ()内は見る前のイメージ
- 短気でけんかっ早いアムロ(碇シンジみたいな大人しい少年)
- シャアの素顔すぐ見れる(最後の最後に見れるのかと)
- シャアの語りが多い(アムロ視点で進むのかなと)
- 展開が早い(「昔のアニメ=展開遅い」という固定観念)
- 聞いてたより5倍デキるシャア(噂に聞いてはいたが想像以上にデキる男だった)
- 政治色が強い(ロボットによる戦闘ばっかり)
- 毎回のように戦うアムロとシャア(ナルトとサスケみたいな最終決戦)
- ガンダムは白いやつだけを指すこと(「ガンダム=作中に出てくるロボット全般を指す」)
印象的だったのが、あの有名なセリフ。
「ぶったね、親父にもぶたれたこともないのに」
これは、2つのセリフが編集されてくっついたもの。
殴ったね
二度もぶった、親父にもぶたれたことないのに
いずれも第9話「翔べ! ガンダム」で見られる。
アニメ通をアピールするなら、作中で登場する形通りに使うのも良いかも?
ガンダムの魅力
たった13話しか見ていない「ガンダム素人」が感じた作品の魅力。
バチバチな人間関係
見始める前は、「どうせ、メカの戦闘ばっかりなんでしょ?」というイメージを持っていた。
自分は、メカもロボットもガンプラも通ってこなかった。
だが、見てみると「人間関係:ロボ=6:4」ぐらい。
どのエピソードでも戦闘シーンはあるが、それ以上に人間ドラマが多い。
カイVSセイラ
アムロVSブライト
ブライトVS上官
色んなところで火花が飛びかう。
だが、そうしたバチバチ感は「戦時中の緊迫感」「即席軍に漂う自信のなさ」「責任を負いたくない軍人心理」を見事に描いている。
自己チューな主人公
アムロのフォルムは知っていたから、何となく「弱気で臆病な少年」というイメージを抱いていた。
だが、蓋を開けてみると....
常に反抗的で、文句は言うし、けんかっ早い。
第6話「ガルマ出撃す」は、アムロのパーソナリティが凝縮されている。
一人の方が戦いやすいか
女に作戦を聞く訳にはいかない。ブライトは初めからはっきりしていりぁ
僕だって、自信があってやる訳じゃないのに
もう、これだ。すべてこれだ
軽口のオンパレード。
やはり、アムロは根っからの研究者タイプなんだろう。
人から命令されることを良しとせず、自分の信念や勘を信じて突き進む。
「何となく才能がありました」とならないように、アムロの初登場シーンは、パンイチで研究に没頭する姿を描いているから納得感がある。
時代を感じる
令和の時代に見ると、ハラスメントだと感じるシーンが多数。
単に、時代とともに社会通念が変わっただけだから、ガンダムに限った話ではないが。
女に作戦を聞くわけにはいかない(アムロ・第6話)
娘のためにこう焦るのは良くない(シャア・第10話)
コウ君、あなた男の子でしょ?このくらいのことで泣かないの(ペルシア母・第8話)
銃やガンダムを操縦して前線に立つのは、男性。
しかし、セイラやミライ、フラウ・ボゥなど、男性陣を鼓舞する女性の存在感。
「女性の方が生存能力が高い」とよく言われるが、この作品に登場する「強い女性」たちを見ると納得する。