「オタクじゃない!」年間300本見ているけど、アニメ好きだと断言できる3つの根拠
先日こちらのアニメを見た。
ヲタク同士だったら恋は円滑にいくのでは、という主旨の記事を書いた。
現在、無職の自分は年間300本ペースでアニメを見ている。
かけている時間だけで見るとヲタク確定のような気がするが、自分は単なるアニメ好きだと思っている。
それは、ヲタク認定されたくないというものではなくて、自分のような浅く広いやつがヲタクなんて名乗る資格がないというもの。
アニメ好きとヲタクの関係性としては、こんな感じかなと思ってる。
自然界のように、上に行けば行くほど数が少ない稀少な存在。
「自分はピラミッドの頂点にいるのだ!」と言うなんて恐れ多い。
だから、自らアニヲタなんて名乗れない。
まあ、アニメ通は名乗ってもいいかもしれないとは思うが。
そこ今回は、感覚的に分かっている「アニヲタとアニメ好きの違いはなにか」を言語化しようと思う。
そして、「自分はアニヲタなのか、アニメ好きなのか」をハッキリさせたい。
まずは、公的な定義を見てみることにする。
マンガ、アニメ、アイドルなどのサブカルチャーの特定領域に関心を持ち、そのことに自らのアイデンティティを見出す人々の総称。明確な定義があるわけではなく、論者によりさまざまな解釈が試みられる語。(中略)オタクたちは同類のオタク同士で活発なコミュニケーションを行ない、独自の島宇宙的なコミュニティを形成するが、コミュニティ外の領域、特に美術、学術研究といったハイカルチャーからの干渉には強い反発を示すことがある。
おたくとは、愛好者を指す呼称で、1980年代に日本のサブカルチャーから広まった言葉である。元来の「お宅」は相手の家や家庭を指す敬称の二人称代名詞であるが、ある特定のサブカルチャーの愛好者を指し示す、現在使われている言葉としての「おたく」の起源は、1983年にコラムニストの中森明夫がコミックマーケットに集うSFや漫画やアニメなどの若いファン達がお互いを「おたく」と呼び合っていた現象を揶揄して、彼らを「おたく」として分類したことにある。
出典:Wikipedia
いまいちピンとこない。汗
まあ、辞書的な説明を総合すると
- 元は、コミケに集まっていた人たちがお互いを呼び合うのに使ってた
- 昔よりも肯定的・広義的な意味で使われるようになっている
- とは言え、主流に迎合しないというマインドは彼らの共通点
確かに、世間が注目している作品を面白いと評価するのはダサい・プライドが許さないというのはヲタクの一つの条件かもしれない。
誰よりも早く自分が見つけた・面白いと言うことに優越感を感じるのは、世間が抱いているヲタク像とも重なる気もする。
辞書的な定義を眺めていても掴み切れないので、以下の3点をテーマに両者の違いを考えていこうと思う。
お金
アニヲタの部屋には、フィギュアやアニメ雑誌で埋め尽くされているというのが世間的が抱くアニヲタのイメージ。
あくまでイメージだが、よくアニメを見る”アニメ好き”とアニヲタの違いの1つに、「いくらお金を使っているか」は大きい。
”単なるアニメ好き”は画面の中の作品を楽しんで終わるが、アニヲタは現実世界でもうワンアクションを取る。それがフィギュアを買うとか、グッズを買うとかに当たるわけだが。
上は、CanCanがアニヲタを対象に行った「アニメ関連で、どんなことにお金を使っているのか」についてのアンケート結果。
1位の「書籍」はアニメ好きも買うので違いはないと思うが、2位の「グッズ」、3位の「CD」、5位の「アニメDVD・BD」を買う単なる”アニメ好き”は少ない。
かと言って、「全くお金を使わない=アニメ好き」「お金を使う=アニヲタ」というとそうではない。
”単なるアニメ好き”と称する自分は、アニメを見るためにU-NEXTとHuluに加入していて、月3,000円以上お金を使っている。
ここで、ゆるーい結論。
「お金」におけるアニメ好きとアニヲタの違いは、「作品を見るためにお金をかけるのがアニメ好き、作品鑑賞から派生したところにもお金を使うのがアニヲタ」
時間
暇さえあれば、ゲームやアニメを見る。
これも、世間的なアニヲタのイメージではないだろうか。
『ヲタクには恋は難しい』でも、ヒロタカは職場でも昼休みになるとすかさずイヤホンをしながらゲームをしている。
彼のように、時計を見せて声をかけてきた先輩を制する図太さを全てのアニヲタが持ち合わせているわけではないだろうが、通勤電車の中でケータイゲームに熱中するサラリーマンは普通に見かける。
「どれくらいの時間アニメに費やすのか」という点も、アニメ好きとアニヲタの違いを知るには手掛かりになりそう。
上は、株式会社SHIBUYA109エンタテイメントが15~24歳を対象に行った、「コロナ禍におけるZ世代のヲタ活実態調査」の結果。
主にSNSや動画というスキマ時間を利用するだけでなく、「オンラインライブ・イベントに参加する」「推しグッズを持ってカフェに行く」というプラスαの行動も取るのが”単なる好き”とヲタクの違いではないか。
名前は聞いたことがあるが、なかなか行くには至らないコミケ。
『ヲタクに恋は難しい』でも、コミケに向けて節約や作品作りをしている登場人物たちにカルチャーショックを受けた。
ここで、ゆるーい結論。
「時間」におけるアニメ好きとアニヲタの違いは、「2次元の中の繋がりに時間を費やすのが”アニメ好き”、3次元での繋がりにも時間を費やすのがアニヲタ」
言葉
考えは言葉となり、言葉は行動となり、行動は習慣となり、習慣は人格となり、人格は運命となる
イギリス第71代首相マーガレット・サッチャー氏が残した言葉。
『ヲタクに恋は難しい』でも一番衝撃(面白さ)を感じたのが、主人公たちが使う言葉。
「腐女子」「属性」「●●殿」を始め、これまで一度も使ったことのない言葉が日常的に使われているのを見て「やっぱり、自分はヲタクではないな」と妙に納得した。
株式会社ビジュアルワークスが2010年に実施したアンケート「オタクなことがばれている!見抜かれてしまう行動ベスト10」でも、「オタク用語、ネット用語、2ちゃんねる用語を使っている」がトップになっている。
10年前のデータではあるが、言葉からその人を判断するという行動は、先に挙げたサッチャーの格言が示すように普遍的なことだろう。
2010年時点では、「萌える」、「ktkr」、「けしからん」、「だが断る」、「www」、「攻めと受け」、「俺の嫁」、「二次元」が、ヲタク認定語になっているが今はどうなのだろう。
『ヲタクに恋は難しい』内に出てきたヲタク用語をまとめたので、興味のある人はこちらの記事も読んでみていただきたい。
ここで、ゆるーい結論。
「言葉」におけるアニメ好きとアニヲタの違いは、「ヲタク認定され得る用語を使っている人はアニヲタ」
結論
ここまで、「お金」「時間」「言葉」の3つのポイントでアニメ好きとアニヲタの違いを考えてみた。
今回の目的である「年間300本のアニメを見る自分はアニヲタなのか」に答えを出すこと。
今回導き出した、アニヲタの定義に当てはめていると、
- 作品鑑賞から派生したところにもお金を使うのがアニヲタ→当てはまらない
- 3次元での繋がりにも時間を費やすのがアニヲタ→当てはまらない
- ヲタク認定され得る用語を使っている人はアニヲタ→当てはまらない
いずれの点でも、当てはまらないという結果になった。
ややアニヲタ回避に誘導するかのような定義をつけたことは否めないが、「自分を年間300本のアニメを見る自分はアニヲタではなく、アニメ好き」という結論を下すことにする。
くだらない個人的検証にお付き合いいただき、ありがとうございました。
自分がアニヲタかどうか白黒つけたいという方がいらっしゃれば、上の定義をご活用いただけますと幸いです。